皆さんは読書に対して、どのようなイメージを持たれていますか?
ほとんどの人は読書に対してポジティブなイメージを持っているのではないでしょうか。
しかし、読書にもデメリットは存在します。
今回は、読書のデメリットについて紹介します。
読書のデメリットにはどのようなものがあるのか、紙の本と電子書籍のメリット・デメリット、読書のメリットについても紹介します。
読書はしないほうがいいと言われてしまう5つのデメリット
読書はしないほうがいいと言われる主なデメリットを5つ紹介します。
読むのに時間がかかる
読書のデメリット1つ目は、本を読むのに時間がかかることです。
本を読む速度は個人差がありますが、日本速脳速読協会によると、一般的な文章を読む速度は1分間で400~600文字とのことです。
文字数が20万字前後と言われている小説を読んだ場合、読書速度が1分間で400文字だと約8時間20分、500文字で約6時間30分、600文字で5時間30分ほどかかります。
これは単純計算した読書時間です。
読書は中断を挟むことが多く、実際にはもっと多くの時間がかかるでしょう。
お金がかかる
読書のデメリット2つ目は、お金がかかることです。
出版科学研究所の調べによると、2021年の文庫本1冊の平均価格は732円でした。
90年代前半まで500円で買えていた文庫本は年々、価格が上昇し続けています。
仮に1週間に1冊、文庫本を読むと1カ月で約3,000円、年間で約36,000円かかります。
この他にマンガや雑誌も買えば、さらにお金がかかります。
なるべく、お金をかけずに読書をするなら図書館を利用するか、中古本で購入費用を抑えましょう。
しかし、図書館や中古本は欲しい本が必ずあるとは限りません。
どうしても読みたい本は新刊で購入して、優先順位が低い本は図書館や中古本を探すなど、工夫してみましょう。
保管するスペースが必要になる
本を保管するスペースが必要になるのが、読書の3つ目のデメリットです。
数冊なら問題ありませんが、長編の本や好きな作家の本を集めていると、保管スペースと本棚を用意しなければいけません。
集めている本が多いと保管スペースの分だけ、家が狭くなってしまいます。
本の数を抑えたいなら、読み終えて不要になった本は早めに売るか、電子書籍に移行しましょう。
全ての本を電子書籍に移行したくなければ集めている本は紙の本を購入して、それ以外の本や雑誌は電子書籍に移行しましょう。
視力が低下する
『本を読み過ぎると視力が低下する。』これは昔から言われている読書のデメリットです。
これは、目を酷使し過ぎることが原因です。
集中して本を読んでいると自然と目が酷使されます。
目が酷使されることで、頭痛や肩こりなどの症状が起きる場合や、まばたきの回数が減れば、ドライアイになる恐れもあります。
また、集中していると同じ姿勢が続き、目と本の距離も固定されます。
近くばかりを見ていると、ピントを合わせる目の調整機能が固定されて、近視になりやすくなります。
読書する時は意識的に休憩を取って、目を休ませることが必要です。
良くない影響を受ける可能性がある
読書は新たな知識を増やせるので、読書をする前よりも成長したように感じるかもしれません。
しかし、得た知識を活かして、行動しなければ自己満足で終わり、成長にはつながりません。
知識は、どう活かしていくかが重要です。
この他に、自分が持つ知識を周りの人が知らないと、相手を見下して傲慢な気持ちを持つ人もいます。
傲慢さは言葉や態度に出やすく、周りの人から敬遠されるかもしれません。
周りの人が持っていない知識を得ても、謙虚な気持ちを持ち続けることが重要です。
読書がもたらすメリット
読書のデメリットについて紹介しましたが、ここでは読書の主なメリットを紹介します。
知識・技術が身につく
読書をすることで、知識を身につけることができます。
読む本によって身につく知識は異なりますが、ビジネス書ならビジネスマナー、資格に関する本なら、資格取得に必要な知識、試験に向けた勉強で教科書や参考書の内容を頭に入れれば、試験合格に必要な知識が身につきます。
知識だけではなく、読書によって技術を身につけることもできます。
例えば、何らかの機器やOSの正しい使用方法や応用法などを仕様書や説明書を読んで理解すれば、機器やOSの使用方法に関する技術が身についたことになります。
読書は仕事や趣味、学業など、さまざまな知識・技術を身につけるのに有効です。
語彙力・文章力がつく
語彙力が身につくのも読書のメリットです。
進研ゼミなどの教育事業を展開しているベネッセが高校生を対象に行った調査によると、本をまったく読まない生徒と、一カ月に1~2冊でも読んでいる生徒では、後者の語彙力が高く、読書量が多くなるほど、語彙力が高いことが証明されています。
読書は語彙力だけではなく、文章力も身につきます。
文章力があると、論理的で分かりやすい文章を書くことができます。
職種にもよりますが、社会人にとって文章力は重要なスキルです。
報告書や企画書、プレゼン資料作成に文章力は不可欠なスキルです。
論理的な文章が書けることで、書類作成の効率アップ、分かりやすいプレゼンによって成績にも良い影響を与える可能性があります。
問題解決能力・集中力が上がる
問題解決能力や集中力が上がるのも読書のメリットです。
本には、問題が発生した理由と原因の両方が書かれています。
読書を通じて、さまざまな事例に触れることで、現実に起きた問題に対する解決能力が上がります。
集中力が上がるのも読書のメリットですが、すぐに身につくのではなく、繰り返し、読書をすることで少しずつ集中力が上がっていきます。
「継続は力なり」という言葉があるように、継続して読書をして集中力を上げていきましょう。
ストレス解消につながる
読書がストレス解消につながるのは、科学によって証明されています。
読書は、音楽を聴くことやコーヒーを飲むなどのストレス解消法よりも、ストレス解消効果があると、イギリスのある大学の研究によって証明されています。
自分の状態に最適な本を読むことで、メンタルのバランスが整い、その後の行動を良い方向に変える効果が期待できる「ビブリオセラピー」日本語で読書療法と呼ばれる心理療法があります。
イギリスでは2013年から処方薬に代わって、本が処方されるシステムが認可されています。
ストレスを抱え込まないよう、興味がある分野や趣味の本を読む時間を作ってみましょう。
紙の本・電子書籍それぞれのメリット・デメリット
従来の紙の本に加えて、近年、電子書籍を利用する人が増えています。
紙の本、電子書籍、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
紙の本
紙の本のメリット・デメリットを紹介します。</p
メリット
紙の本のメリットは、以下の5つです。
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紙の本は電子書籍と違い、端末を経由せずにすぐに読むことができて、充電切れの心配もありません。
古書や専門書などは電子書籍化されてないことが多く、本の種類の豊富さは、紙の本が電子書籍を上回っています。
デメリット
紙の本のデメリットは、以下の5つが挙げられます。
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紙の本を購入するには、書店やネットショッピングで購入するなど手間と時間がかかり、品切れで手に入らないこともあります。
この他に、保管スペースの確保する必要があり、汚さないよう管理にも気を配らなければいけません。
電子書籍
次に電子書籍のメリットとデメリットを紹介します。
メリット
電子書籍のメリットとして、主に以下の6つがあります。
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電子書籍は書店などへ行かなくても、その場で購入とダウンロードができます。
また、紙の本よりも価格が安く設定されていることが多く、スマートフォンやタブレットがあれば、通勤・通学中や休憩時間など、どこでも本が読めるのも電子書籍のメリットです。
デメリット
電子書籍のデメリットは、以下の5つです。
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電子書籍は、スマートフォンやタブレットなどの端末がなければ読むことができず、端末があっても、充電が切れてしまうと使用できません。
また、バックライトの光によって、目を疲れやすくするなどのダメージを与えます。
この他に、古書や専門書などは電子書籍化されていないことが多く、紙の本と比べると種類が少ないことも電子書籍のデメリットの1つです。
読書にデメリットもあるがメリットもちゃんとある!
読書は、メリットがよく取り上げられますが、この記事で紹介したようにデメリットも存在します。
読書をすることで知識が身につくのは良いことですが、行動に活かせなければ、身につけた知識が無駄になってしまいます。
また、時間やお金がかかること、保管場所を確保する必要があるなど、人によっては読書のデメリットの方がメリットよりも大きく感じるかもしれません。
しかし、読書のデメリットは、工夫すれば防げるものばかりです。
読書のメリットとデメリットを正しく理解すれば、デメリットを最小限に抑えられます。
読書は人生を豊かにすると言われています。
この記事が、皆さんの人生を豊かにする読書のきっかけになれば幸いです。
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