みなさんは「高速音読」という言葉を、ご存知でしょうか。
高速音読とは、その名のとおり、高速で本などを音読していくことを指す言葉ですが、この高速音読を実践することで、コミュニケーションスキルが高まったり、セロトニンが分泌されて気持ちをほぐすことができるなど様々な恩恵を受けることができます。
今回の記事では、そんな高速音読で得られる具体的なメリットの数々や、効果的な実践方法などを詳しく解説していきましょう。
そもそも高速音読とは?
高速音読に関するあらましは、冒頭でも述べたとおりです。
ここでは、この高速音読について、もう少し踏み込んだ解説をしていきましょう。
そもそも高速音読とは、「速読術」と呼ばれる脳のトレーニングの一種で、この音読方法を実践することにより、先に述べたような恩恵にあずかることができます。
また、大人になると脳の機能が衰えると言われていますが、この脳機能の衰えを防ぐとともに、むしろ向上させる目的でも積極的に取り組まれています。
高速音読には脳を最適化させる効果がある
高速音読の説明を終えたところで、今度は高速音読を実践することで得られるメリットについても見ていきましょう。
ここでは、前述した高速音読にまつわるメリットに、さらに3点のメリットを加えて詳細に解説していきます。
集中力のアップにつながる
仕事においても学業においても、集中力を維持する力は欠かせません。
集中力の切れた状況で作業にふけったとしても能率が上がらず、思ったような成果は残せないでしょう。
そんな集中力ですが、高速音読をすることで、持続性を一気に高められることが知られています。
これは、脳の中でも思考を司る部位が刺激されるために起こる現象ですが、この部位が鍛えられることで、集中力の維持が図られるとされています。
ビジネスや勉強などでいまいち集中力が続かないといった人は、ぜひ取り入れてみてください。
コミュニケーションスキルがアップする
人間関係で悩みを抱えている人は、少なくありません。
人は社会性のある動物ですから、必ず誰かと接しなければ生きていけませんが、ときとして、その性質が災いしてしまうというわけです。
高速音読は、コミュニケーションスキルをアップさせ、この悩みを解決するための一助となり得ます。
高速音読を継続して実践することで、脳内の聴覚系と理解系、運動系の部位が刺激され続け、徐々に頭の回転が速くなっていきます。
そのため、誰かとの会話でも機転をきかせて配慮してあげたり、優しい言葉や楽しくなる言葉をかけてあげられるようになり、結果として円滑な人間関係へつなげられるようになります。
セロトニンによるリラックス効果がある
高速音読をすることで、セロトニンと呼ばれるホルモンが分泌されることは、上でもお伝えしたとおりです。
このセロトニンというホルモンの働きは、人間をリラックスさせたり、爽やかな気分にさせるといったものがあげられます。
たとえば、森の中を散歩したときに気持ち良さを感じるのは、セロトニンが活発に分泌されているのが要因ですが、高速音読をすることでこのような状態になれるというわけです。
加えて言うと、セロトニンの効果は長い時間持続するため、高速音読を一度しただけでも長時間リラックスできたり、爽やかな気分に浸れます。
滑舌がよくなり会話がより楽しくなる
高速音読は、必然的に口周りの筋肉をスピーディに動かすことで、自然と滑舌がよくなります。
そのため、接客業などの誰かと頻繁に接する仕事をしている人には、とても有意義なものになり得ます。
加えて、本を音読することでボキャブラリーも増加しますから、より人との会話をエンジョイできるようにもなるでしょう。
前頭前野の働きが向上する
高速音読のメリットの中でも見逃せないのが、前頭前野の働きが向上することです。
前頭前野は、脳の中でも物事を理解する力や理性を司る部位です。
この前頭前野の働きが向上すると、わからない物事に遭遇したときに、解決法を推測、及び理解するための力が養われます。
また、理性を制御する力も発達しますから、感情的になる頻度が減って、冷静でいられる時間が増えるといったメリットも生まれます。
いますぐ実践!高速音読の効果的なやり方を解説
次に、高速音読の効果的なやり方についても解説していきましょう。
自分に見合ったテキストを選ぶ
初心者の方が高速音読をする場合に困るのが、どんな本を選んだらよいかわからない、ということではないでしょうか。
結論から言いますと、基本的には、どのような本をテキストにしても問題ないと言えます。
ただし、難易度が高すぎるものや易しすぎるものは脳への刺激が低下するため、あまり推奨できません。
高速音読には明確なルールはありませんが、なるべく上記のような本は避けてテキスト選びをしてください。
初心者のうちは丁寧な音読を意識
高速音読の初心者の方がやりがちなのが、素早く音読することを意識しすぎて、発音がおろそかになってしまうことです。
たしかに、高速音読を実践する以上、高速に音読していかなければ意味がありません。
しかし、発音をないがしろにしたまま音読を続けていても、十分な効果が得られないことも事実です。
通常の筋トレをイメージしてもらえれば理解しやすいかと思いますが、はじめから重量のあるものにチャレンジする人はいないはずです。
最初は軽い重量のものから開始して、力がついてきてから徐々に重たいものに、挑戦していくのではないでしょうか。
高速音読も同じで、最初のうちは多少遅くてもかまいませんので、読み飛ばしをなくすなど、とにかく丁寧に音読をすることに徹してください。
慣れてきたらスピードアップ
さて、高速音読に慣れてきて「脱初心者」を果たせた人は、次のステップとして少しずつ音読のスピードを上げていきましょう。
もちろん、最初のころと同じく読み飛ばしなどが起こらないように、自分に見合った範囲のスピードで行ってください。
加えて、発音についても、できる限りハキハキと喋るように努めましょう。
素早く音読をしながら発音にも配慮することで、より一層、高速音読の効果が得られるようになります。
なお、発音を意識するときは、顔や口周りの筋肉も一緒に動かすように意識することが大切です。
表情筋も一緒に動かして高速音読をすると、発声が楽になり自ずと発音もよくなります。
高速音読のやりすぎは良くない?無理なく習慣化する方法
「継続は力なり」という言葉がありますが、その言葉が示すとおり、高速音読は継続しなければ必要な効果が得られません。
そのため、習慣化していくことが肝要ですが、なかなか身につけられないといった人もいるはずです。
そこで、ここでは、高速音読を習慣化する方法を3点ピックアップしてまとめました。
リラックスした状態で行う
どんな人でも、緊張した状態では舌が回らず、言葉を上手く発することができません。
そのため、高速音読を行う際には、まずは緊張をほぐしてリラックスした状態になってから、実行することが大切です。
リラックスするための方法には様々なものがありますが、ここでは自宅ですぐにできる「肌呼吸法」を紹介しましょう。
この方法のやり方はとても簡単で、以下の2つのステップで行います。
✓ ベッドなどに横になる ✓ 身体中の皮膚が酸素を吸い込むイメージと、吐き出すイメージを繰り返し思い浮かべる |
この方法を行うことで呼吸がゆっくりになり、自然と身体がリラックスしていきますので、ぜひ試してみてください。
できるだけ毎日実践する
高速音読を習慣化するためには、ストレスにならない程度に毎日実践することが重要です。
週に3回や2日1回といったペースでは、なかなか習慣が定着してくれません。
習慣化するためのテクニックとしておすすめなのが、カレンダーを用意して高速音読を実践した日に、チェックマークを入れていくという方法です。
この方法を行うことで自分の成果が「見える化」され、モチベーションの維持に一役買ってくれます。
ちなみに、上記方法は、アルコール依存症の方が断酒の習慣を身につけるために行う方法で、実際に医療機関でも取り入れられています。
効果がしっかりと証明されている方法ですから、上で紹介したリラックス法と合わせて、一度トライしてみてください。
内容を思い浮かべながら音読する
高速音読を上手に習慣化するためには、内容を思い浮かべながら音読することも効果的です。
なぜなら、活字をひたすら追いかけるだけよりも、内容を思い浮かべた方が単純に楽しさが生まれるからです。
活字を追いかけることに終始する高速音読は作業的で退屈になりがちですが、内容を思い浮かべることで想像力も刺激され、楽しみが生まれるというわけです。
効果なしとは言わせない!高速音読で天才になろう
今回は、高速音読がもたらしてくれる数々のメリットや効果的な実践方法、そして習慣化する方法など、実に多岐にわたる内容をお届けしてきました。
繰り返し述べてきたように、高速音読をすることで脳が活性化され、あなたの人生にとって様々なよい影響が生まれます。
効果なしという人もいるかも知れませんが、きちんと習慣化し正しく実践することで、驚くほどのメリットを体感できます。
習慣化させるまでが大変という人は今回、紹介したテクニックもセットで試してみてください。
きっと大きな助けになってくれるはずです。
高速音読をマスターして、天才級の頭脳や能力を目指しましょう。
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