読書には、様々な効果があると言われています。
本のジャンルによって得られる効果は異なるものの、知識や教養を身につけることができたり、メンタルケアやストレス解消、うつ病の予防などの効果も期待できると言われています。
このような点から、積極的に読書時間を設けることをおすすめします。
この記事では、読書とメンタルの関係性についてまとめていますので、是非参考にしてみてください。
読書とメンタルの関係性
読書は趣味・娯楽のひとつとも言えますが、文字を読むことで脳を刺激できるためストレス解消効果も得られると言われています。
例えば小説の場合だと、登場人物の気持ちに共感することで、ストレスが解消されると言われています。
ストレス解消効果がある
本の中に登場する人物の経験や感情に共感できる時、自分の気持ちを理解してもらえたような感覚を得ることができるので、ストレス解消効果が期待できると言われています。
また、物語の結末が自分の期待していた通りだったり、自分の期待を超える良い展開だった場合、とても良い気分になれるので、ストレスの軽減にもつながります。
ストレスホルモンの分泌を抑制
私たちは、ストレスを感じると脳でストレスホルモンが分泌され、それにより心身に不調をきたしてしまうことがあります。
読書をすると、本の世界に没頭できるので、一時的に現実逃避することが可能です。
また、没頭していることで脳ではドーパミンと呼ばれる物質が分泌されて、ストレスホルモンを抑制することにつながります。
リラックスホルモンを分泌
読書をしている時は、文字を読むことに集中しています。
脳が集中していると、リラックスホルモンのセロトニンが分泌されるので、読書はリラックス効果もあると言えます。
本を読む空間が良い環境の場合、さらにリラックス効果を高めることができます。
居心地の良い落ち着いた空間で読書をするようにしましょう。
メンタルが鍛えられる
本を読むことは、メンタルの強化にも繋がります。
例えば、悩みごとがある場合、その悩みを解決するための本を手にする人は多いでしょう。
本を読むことで、悩みに関して、様々な角度から解決方法やとらえ方を知ることができ、メンタル強化に役立つのです。
完全に解消することができない場合でも、気持ちを軽くしていくことにつながります。
うつ病に読書がおすすめな理由?
読書は、うつ病のケアにも役立つと言われています。
英サセックス大学に置いて2009年に読書でのストレス解消効果が発表されており、これによりストレスの緩和に読書が役立つことが証明されました。
読書(ビブリオセラピー)と言われています。
読書療法がもたらす効果
読書療法は、本を通して心理的サポートを得られるものになります。
本によりストレスや辛さが緩和されて、行動を変えていくことにつながるのです。
68%のストレス解消効果
英サセックス大学が発表した研究結果では、読書を行ったことでストレスが68%軽減したとされています。
ストレスを解消する方法として、散歩や音楽鑑賞なども有名ですが、読書はこれらよりもストレス軽減効果が高いものと位置づけられました。
脳の活性化
読書をすることは、脳の活性化につながります。
本を読んでいる時は、文字を読むということ、文章を理解するということ、そして書かれている情景をイメージするということなどをしなければいけません。
これらにより脳は活性化されます。
視覚情報を処理する前頭葉、思考や創造性を高める前頭前野などは特に活性化されます。
読書療法のやり方
読書療法では、セルフヘルプ本と呼ばれる本を選ぶ場合と、フィクション系を選ぶ場合があります。
セルフヘルプ本では、悩みに関するとらえ方を変えていくことができ、自分の思い込みなどを外すことができるため、認知行動療法に似た効果を得られると言われています。
1日30分間の読書をする
読書療法では、1日30分の読書を行うことが望ましいとされています。
30分以上であれば長いぶんには問題ありません。
時間が許すのであれば、好きなだけ本を読んでも良いでしょう。
本が苦手という人は、まずはマンガから読みはじめても良いです。
また、長時間読むことになれていないという場合は、まずは5分から10分、毎日本を開くという習慣を身につけ、読書習慣をつくっていきましょう。
フィクション系の本を選ぶ
何を読んだら良いのか分からないという場合は、フィクション系のものを読むのが良いでしょう。
登場人物に感情移入して気持ちを理解することで、自分のストレスも癒されていくと言われています。
特に涙を流すと、自分の気持ちも浄化できるのでおすすめです。
ハッピーエンドの物語は、自分の気持ちもハッピーにしてくれます。
本の場合、文字だけで場面を想像しますので、より登場人物を自分に置き換えやすくなり、感情移入もしやすくなるのです。
また、登場人物から、自己理解を深めていくことにもつながると言われています。
読書療法の活動
読書療法は、世界的に知られている活動です。
はじまりは、牧師で人気エッセイストであったサミュエル・マッコード・クローザーズが「ビブリオセラピー」を掲げたことからですが、それ以降に欧米でビブリオセラピーの訓練プログラムが確立されます。
薬ではなく本を処方する
2013年6月にイギリスでは、政府公認で、薬ではなく本を処方して精神疾患患者の心を癒していくというシステムが始まりました。
医師が症状に合わせた本を患者に処方して、患者は図書館でその本を借りて読み、心を整えていくのです。
医師と司書がチームを組み、病気に苦しむ患者に最適な本を処方するという取り組みもイギリスで行われました。
政府や地元の医療機関の協力、図書館の協力により本を処方する活動は広まり、その後他国へも広がっていきます。
全国レベルでの読書活動が行われる
全国レベルで読書活動が行われている国もあります。
フィンランドやカナダでは、読書活動推進のために全国レベルでプロジェクトが実施されており、日常的に読書の時間を設ける国民が多いことでも知られています。
このようなことから、国民の多くが日常的にストレスを解消する方法を自然に身につけていると言えるでしょう。
読書はメンタルにとって精神安定剤になる
読書は、メンタルケアにとても役立ちます。
実際に読書療法という心理療法がある点からも、読書がストレス解消やうつ病の予防などに効果的ということが分かるでしょう。
読書をする際は、空間もとても重要なので、リラックスできる状態でゆったりと本を楽しんでみてください。
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